Future Research Questions

Future Research Question 9「実際に国内で用いられているDHTの仕様調査などの必要性」

解説動画

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DHTアプリの動向

我々のトレンドリサーチ(TR)において、日本国内のスマートフォン用のDHTアプリケーションランキングを調査したところ、無料のアプリケーションでは、「運動・フィットネス」の割合が最も高かった一方で、有料アプリケーションでは「メンタルヘルスケア」の割合が最も高いことがわかりました※1。
また、本システマティック・レビュー(SR)に組み込まれたランダム化比較対照試験(RCT)の論文内で使用されているスマートフォン用のアプリケーションのうち、実際に製品としてリリースされていたのは19%程度であり、その内訳は殆どが認知行動療法またはマインドフルネスのアプリケーションとなっています(図1)。

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図1. SR論文で使用された介入プログラムのカオスマップ


その仕様としては、AIダイアログ、個人情報保護の承諾、アバターキャラクターの使用、クライシスコール、ビデオや音楽・音声コンテンツなど様々なものがUXとして用いられています(図2)。

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図2. 社会実装されている国外アプリケーションの仕様

今後の課題

しかしながら、本SRには日本国内のRCTが含まれていなかったことから、日本製のアプリケーションの仕様情報が含まれていません。これらについては、別途調査して現在の市場に出ているアプリケーションに関する技術仕様を取りまとめエビデンスと日本の市場ギャップを埋める必要があります。また、デジタルメンタルヘルスの技術は日進月歩で進んでおり、市場動向も常に変化していることから継続的なモニタリングも必要です。

■引用文献
DeLiGHTウェブサイト. HQ_24 DHTアプリのトレンドは国によって違うの?また今後はどうなるの?